ひとりで強くなるための将棋勉強法

将棋倶楽部24 四段から五段 ニコ生主 将棋は初段になればさらに面白さが爆増します!初段になる手助け・モチベーションアップにつながればと思います!!

棋譜並べは総合力がアップする最強の勉強法

将棋の勉強でよく耳にするのは、「定跡を覚える」「詰将棋を解く」そして棋譜並べ」です。

今回はそんな棋譜並べの話をしたいと思います。



僕は棋譜並べが好きなのでよくする(1番する勉強法)のですが、ニコ生ではよく

棋譜を並べても手の意味がわからないし」「棋譜並べしても即効果を実感できないし」という声を頂きます。

しかし、僕はそんな棋譜並べに不慣れな人こそ棋譜並べをしたほうがいいと思っています!
では、棋譜並べをするメリットについていくつか僕なりの考えを発表していきたいと思います。

棋譜並べのメリット>

1.符号に慣れる

僕はこの符号に慣れるというのが1番のメリットだと思います!
「符号なんてただの記号じゃないか」「手順を覚えるわけでもないし・・・」と思われるかもしれません。
しかし、符号を覚えることによって様々な効果が複合的に発現します。

①読みの精度が上がる

棋譜並べをたくさんすることによって無意識のうちにある一定の法則や同じような局面で同じ符号を並べていることになり(いわゆる大局観や筋)が身に付きます。
そうすることによって、悪手を指す確率が減り、最善手に近い手を指す確率が増えます。
また、指さずとも頭の中の候補手の選択にも悪手率が下がります。それは自分の手も相手の手に対してもです。
悪手率の低い読みができると、独りよがりな「勝手読み」が少なくなっていきますので
より正確に局面が読めるようになります。すなわち読みの精度が上がります!

②脳内将棋盤ができる

これも符号に慣れることによって徐々に鮮明になっていきます。
脳内将棋盤ができることによって脳内で駒が動くので読みがより精度があがります。
①と重複するところはありますが、符号は将棋の共通言語なのでプロでも覚えたての人でも初手7六歩は誰が指しても同じ結果になるんです。
日本人が日本語を話せるように母国語だと思って符号に慣れましょう!

③他の勉強法や感想戦が楽になる

これは②と内容が重複する所がありますが、例えばみなさんは定跡を勉強する時に盤と駒を使って勉強をしていますか?
その時に符号にそって駒を動かすと思います。
でも、その符号は「いったいどこの駒をどのように動かせばいいんだ?」って思った経験はありませんか?(僕はありました)
符号に慣れてきたらパっと駒を動かせるようになるので定跡を並べる時なんかは駒の移動がどこだろって余計な脳力を使わずに解説を理解することに力を注げるので効率的ですよね。
さらに慣れてきたら盤駒に並べなくても途中図だけで脳内で定跡勉強や棋譜並べができるようになります。
また、ネット対局での感想戦も符号でのやり取りで意思の疎通を目指すことになるので
符号に慣れてるかどうかで感想戦のスムーズさと質が大きくかわってきます!


2.インプットとアウトプットを同時にできる

知識を得るインプット 経験するアウトプットどちらも学習には必要不可欠なことです。
それを同時にできる棋譜並べは最効率の勉強法です!

①解説を読んで手の意味を学習するのインプット

まずは、棋譜に書かれている注釈や解説を読むことによって1手1手の意味や大局観をインプットできます。

②実際に自分で並べる(指す)アウトプット

次に、それを実際に並べることによって自分で動かした1手や手順によってアウトプットできます。

③手順や結果として残る盤面がリアルタイムで視認できる

さらに、アウトプットした結果が盤面に現れるのですぐに結果をフィードバックできるので、変化前と変化後が一目瞭然です。
将棋は何かと何かを常に比較し続けることが形勢判断なので、それが解説付きですぐに体験できて、さらにフィードバックまで瞬時にできるので最強です!

3.何か発見がある

例え1局の将棋をどれだけ雑に高速で並べたとしても自分の思った手や感覚と違う手を指されることは少なくとも1回は確実にあります。
そういった「感性の違い」「違和感」を意識することによって、なんでこの手を指したのか?この手の意味はなんなのか?この手を指さなかった理由は?などをソフトを使っての検証や解説を読みことによって大局観の向上=棋力アップに繋がります。
棋譜並べをするときはぜひ「なぜ?」「あれ?」「どうして?」「変だな?」「ここまでするのか?」などの自分の感情の起伏に敏感になってください。
心が動いて感動した時により記憶の定着率が上がるのでその瞬間を大事にしましょう!

まとめ

僕は将棋は大局観が1番大切だと思っています。
その大局観を最も効果的に向上させる方法は棋譜並べです。
慣れてなくてもいいです。まずはやってみてください!
序盤から終盤までいろいろな手筋や技や評価基準など勉強になることが詰まってます!
さらに符号に慣れると色々いいこともありますので個人的にはやらないのは大悪手だと思っています!