飛車先の歩何で取るか問題-居飛車編-
相居飛車の将棋ではしばしば出る飛車先の突き捨て
これを歩で取るか銀で取るか どちらが正解かは将棋における永遠のテーマのひとつだと思います。
便宜上先手の矢倉 後手の飛車先以外は適当です。
1.歩で取る
・メリット
①銀が移動しないので駒の連結がいい
金銀の並びが維持されるので、コビンや横からの攻めの強度はそのまで下がることはありません。
②角筋が直撃しない
特にコビンが開かないので55角の王手飛車のラインは気にしなくて済みます。
・デメリット
①歩の手筋が発生する
85歩の継ぎ歩 87歩の垂れ歩、叩きの歩がある
88歩の叩きに同銀と取れない 77桂と逃げれない
この3種類が主な手段になります。またこれを合わせるパターンもあります。
特に1段飛車と組み合わされるとかなり危ないです。
・こんな時は歩で取ろう
相手の持ち駒に歩がない時
相手に歩がたくさんあればある程色んな手筋で攻められてしまいます。
相手が歩切れの場合は歩で取りたいです。
2.銀で取る
・メリット
①87の地点に空間ができない
87歩の垂らしや叩きがなくなります。
②77銀とすれば元に戻れる
もう1手かければ乱れた形を整えることができます。
③端に強い
86銀型なので97の地点に利きがあります。
・デメリット
①角のラインが自陣まで直撃する
斜め攻めは厳しいです。王手飛車もチラつくので注意が必要です。
②83香の串刺しがある
玉頭に殺到される手が発生します。
③銀が質駒になる
飛車を切って銀を手に入れる筋が常に付き纏うようになります。
最終盤では特に注意が必要です。
・こんな時は銀で取ろう
相手の持ち駒に角、香がないとき
特に角を持っている場合は銀で取る時に注意が必要です。
また、逆に相手が歩を持っている時は銀で取りたいです。
3.まとめ
実戦で頻繁に出るうえに迷うことが多い選択だと思います。
もちろんケースバイケースなので必ず正解とは限りませんが、ひとつの指標として頂ければと思います。
また、迷った時は歩で取るか銀で取るかは好みや棋風が出る所でもあります。
個人的には、相手の手持ちに歩がある場合の方が、手持ちに角や香がある場合より多いイメージなので銀で取ってる方が多い気がします。
歩も角も相手が持っているパターンが1番どちらで取るか迷いますね。
その場合は銀で取ってすぐに角打ちで厳しい手があるかどうかで判断しています。
できれば銀で取りたい棋風です。